
審査員にお迎えしたchie's KITCHEN主宰の廣瀬ちえさんと、岐阜県総合企画部観光交流推進局長の古田菜穂子さんに、小坂の味コンテストを振り返りながら、食について、郷土の良さに気づくことの大切さ、それを後世へとつなげていくことなどをお話いただきました。
音声ファイルで、小坂の味コンテスト当日の雰囲気をお楽しみください。
■手づくりの楽しさというところを伝えています。
廣瀬: | 今、見ていて、手づくりしない人がすごく多いですね。何処に行っても買える。便利なんですけれども。いつでも、どこでも、何でも、どんな料理でも食べれるという時代に入ってきているんですけれども。名古屋にいるとね、いつも食べものが周りにあるんですね。その食べものを見ると、自分でつくったものがほとんど無いんですね。 なので、私は、料理教室では、手づくりの楽しさというところを伝えています。 |
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■美味しいものを食べていると笑顔がこぼれますね。
古田: | 皆さん、たぶん話を聞いているよりも食べたいんじゃないかなと思うんですけれども。 |
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廣瀬: | えごまブラウニーとケークサレを作った方はいらっしゃいますか?アピールを。是非是非。ケークサレって、流行っているんですよ。巷では。キッシュのパウンド型で焼いたものみたいな感じです。これだけで本を出している方も。 |
加藤: | 塩味のケーキです。ケークサレは、『あまどころ』の粉を入れて作りました。 『あまどころ』の粉は、両親が毎朝飲んでいて、関節にいいって本人たちは言うんですけれども。薬草なんですけれども、蒸して、乾燥して粉にしているんですけれども、甘味があって、粘りがあるんです。そのまま飲むとちょっと飲み難いので、オブラートに包んだり、ヨーグルトに入れたりして。ケークサレの中に使ってみました。 |
■体や心に優しいものを追求していったら、実は、自分が生まれ育った岐阜にあった。
古田: | 岐阜県の観光とか、ものづくりとかを伝えるときに、食を通して伝えたいなと。 「ほんもの」がなぜ岐阜にあるのか、それは、やっぱり岐阜県の水がいいから、森がいいから。岐阜県の風土。あと、それを育ててきた人の気質。そういったものが、実は岐阜県のものづくりですね。 伝統工芸とか。器をつくるとか。美濃紙をすくとか。もっと言うと、それが発展していくと精密機械を作るとか。刀かじもそうだし。そういった事々は、子どもを育てこととか、いろんな暮らしの中に全部つながっていて。 そういう視点で岐阜県を見直すと、小坂もそうなんですけれども、いかに本物があるか。でも、皆それに気づいてなくて、あたりまえの恵みみたいに思いすぎているなぁと思っていて。 |
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■自分たちは良いものを持っていると胸を張って欲しい。
廣瀬: | 皆さん、ここに住んでいるから、これが宝もの、すごく希少価値が高いものっていう認識が無いと思うんですね。もったいないね。こうやってコンテストをやることによって、これが本当に私たちの宝だというところを認識。外から来るとすごく良く分かるんですよ。他に無いものがここにはあるので。私としては、これも欲しい。こんなものがあったらといいなぁとか、すごく思うんですけれども。 私も山梨の田舎で育ったので、山梨にいるときは山梨の良いものが見えてこなかったんですけれども。いざ名古屋に行ったときに、逆に故郷のものが良く見えたりしてくるので。 皆さんはここの中にいるんですけれども、もう一度自分たちは良いものを持っていると胸を張って欲しいなぁと思います。 |
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■いろんな人が繋がってくると自分の喜びっていうのになってくる
廣瀬: | 私もいろんな料理を作ってきて、何が楽しいかというと「美味しかったです。」とか、「もう一度作ってください。」とか、「これで元気になりました。」そういう言葉が、すごく自分の励みになったり、自分が生きている価値だったり、自分の生きがいだったりとか、そこに見出すことができたんですけれども。 たぶん、そういうことが、目にはみえないところなので想像付かないと思うんですけれども、喜びを感じて、未来の子どもたちの為に残していけることをやっていきたいなと思うんですけれども。 |
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■健康じゃないと笑えないし、好きなこともできない。
廣瀬: | 健康は、今からすごくテーマになって行くと思うんですね。その中で、できれば安心のものを食べたいと思うのは、誰しも、添加物がバンバンに入っているものと、安心なものをどちらを選びたいかと思ったときに、安心なものを選びたいので、それをアピールできる場所が小坂がであって欲しいと思います。 |
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■楽しいよ!小坂町に住んで
皆越: | 小坂に来て10年目なんです。食べるもの一つだけとっても、いろんな食材があって、「楽しいよ!ここに住んで」って言うんですが、皆さんは、どうしてって感じで寂しいんですけど。 私は、ヘルスメイトという食生活改善推進協議会に入ってまして、だいたい私が一番下くらいなんです。あとは、年配の方、私の母ぐらいの方がみえるので、そちらで料理教室をやりますとと、「あんた、これも入れたほうが良いよ。」「こういう入れ方だと郷土食になるよ」とか、本当に無駄にしない食事を作ってみえる。野菜ひとつをとっても、キャベツでも最後の皮まで蒸し器にしいたりとか。そいうところが、本当にすごいなぁと思うんです。 今、私が若い方ですので、その下が入ってきていないんですよね。 本当に、世代を超えたつながりというのは、こちらで仕掛けていかないと出来ないというところがあるんです。 ここを離れた人は郷土の味のすばらしさ気づくんですけれども、離れていない人は気づかないという点から、普段から気づけるような仕組みをつくっていかないと駄目な時代ですよね。 |
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■私たちが住んでいる地域の良いところを、楽しく発信していければ
古田: | 皆、岐阜県の一員なんで、私たちが住んでいる地域の良いところを、どんどん楽しく発信していければと思います。そうすると今日のような、廣瀬ちえさんのような方が応援するよって言って来ていただけるし、いろんな形で広がっていくと思います。 ぜひ、皆でがんばりましょう。 |
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