自然の達人から聞く、小坂の魅力。
「小坂の滝めぐり」を通じて、五感をリフレッシュしてもらえたらうれしい。

(1)滝の素晴らしさを伝えたい!

 「小坂の滝」は、まず昭和56(1981)年に最初の調査が行なわれたんやが、すべてを調査しきれず、平成8(1996)年に2度目の調査があった。僕は当事、教育委員会に所属していたこともあって、2回目の滝の調査に参加させてもらった。
 調査に参加するまでは、僕も実は滝のことはよく知らんかったけど、小坂にこんな素晴らしい資源があるんやから、これはぜひもっと多くの人に見てもらいたいと思ったんやな。

 そこでまず、和合正さんという、御嶽山麓の滝から始まって飛騨全域の滝を撮影しておられる方に監修をお願いして、一般の方でも入っていける滝をなるべくたくさん見てもらえるような形で、13の滝めぐりのコースを設定した。
 これは小坂町商工会の主導で行なったんやけども、それを案内する人が誰もいなかったんやな。「で、どうするんや」ということやったんや。
 僕は若い頃から山が好きで、いろんな山に登った経験もあったから、「早期退職して好きなことをやりたい」と思ったときに、「滝のガイドができんかな」と思ったんやな。
 そこで、四国八十八箇所じゃないけれども、数ある滝をめぐるガイドをしましょうということで、NPO法人「飛騨小坂200滝」を立ち上げた。平成18(2006)年の7月に申請して、10月に認可がおりました。

(2)「岐阜の宝もの」に選ばれて

 昔は林道があるだけで、天然記念物の「巌立(がんだて)」も、木の隙間からちょっと見える程度やったんですわな。それが発電所の工事があって道が拓けて、近くで見られるようになった。だったら、そのさらに後ろにある滝までちゃんと見てもらおうと、そこから始まったんやけれども。
 当事、エコとか、癒しとか、自然をゆっくり観ることがブームになっておると。そういうニーズがあるんやから、商工会でも、これだけある滝を活用していかないかんという思いはありながら、いざそれをするとなるとお金がかかるという思いもあったんや。
 でも僕らは、お金をかけずにできる方法もあるんやないかと。中級コースは、ほとんど整備されていない獣道を歩くだけやし。危険なところはロープをかけたり鎖を張っておるけれど。沢登りに来られる人たちは、それすら「必要ない」と言われるけれども、市とNPOと共同で入林許可申請をしとるもんで、一般のお客様を連れて行くために最低限の整備はしないと。いい加減なことはできん。

 今では「滝めぐり」だけに年間5万人近い方がいらっしゃる。すごいわな。「岐阜の宝もの」に選ばれたことが効いとると思うんやけども。「岐阜の宝もの」には、平成20(2008)年に認定されました。それまでは、せいぜい(お客さんは)何千人っていうもんやったんやないかな。  中・上級コースが増えているから、リピーターの方もいらっしゃるけれど、バスツアーも増えているし、まだまだ初めての方が多いんじゃないかなぁ。

(3)訪れる人に癒しを感じてもらえたら

 初心者の方は、「滝」というと何やら「怖いなぁ」というイメージがあるようで、それが実際に来てみると、簡単に行けるし、水はきれいやし、皆さん喜んでくださいますわ。
 初級コースはそれほど汗をかいて行くほどではないけれども、中・上級コースはザイルを使ったりして、なかなかヒヤリとするところにも行くわけやな。だからこそ、そこで観るものは特別やわな。中・上級コースに初めて行かれた方は、それはもう「感動した」って。中級以上に関しては、それなりの装備で来られる方ばかりやし、樹や植物がどうやとか、魚がどうやとかいう説明はしないんやな。自分で感じてもらえればいいもんで。

 名古屋のお客さんで、ツアーがある度に毎回参加される方もおるし、同じコースでも「また行きたい」っていう人も多いし。
 先日は、新潟県の上越市から親子でみえたんだけれども、家を朝5時頃に出てきたっていうんやわな。8時半からバスに揺られて、おおかた6、7時間か。「きついだろうなぁ」と思ったけれども、最後には「また来たい」と言ってくださった。
しょうけ滝  東京から一人でみえた方は、「しょうけ滝」に行くという難しいコースを希望されたんだけれども、水が多かったし、足元の装備も充分じゃなかったもんで、「観音滝」に案内して「立岩の滝」を見せたら、「こんな小さいところに、こんな大きな滝があるなんて考えられん」なんてね、感動してくれたんや。
 今日も、大阪からみえたという女性が、「ただ自然の中で、ボーッと何も考えずに、ここでずっと寝ていたい」と言ってみえたけれども。そういう癒しみたいなものをね、ご提供できるといいかなぁと。

 そういうふうに、この活動を通して、いろんなお客様に出会えるし、滝にご案内して感動してもらえると、しみじみ「よかったなぁ」というのはあるなぁ。お客様に喜んでもらえる、それが一番やわな。
 「小坂の滝めぐり」は、初級・中級・上級コースを問わず、ただ普通に滝を見るというだけではなく、御嶽山の噴火で流出した溶岩とか、何万年という地球規模の歴史を散策できるところやろ。「CREA」という雑誌(2010年3月号)でも日本の47都道府県の代表的なパワースポットとして紹介されとるしな。
 自然の中に五感を解放してもらいたいなぁというのが「小坂の滝めぐり」。何の説明もしなくても、森林浴もできるし、マイナスイオンもあるし、そういうところに癒しを感じてもらえたらありがたいです。

(4)本当にきれいな小坂の水

 ここは、本当に水がきれいでな。御嶽山の伏流水があるということ。それに森が山を治めとるというかね。
40年くらい前までは、(山が)丸裸だったんだよ。40年くらいかけて、ヒノキや杉が育って、山を治めてきたんやろうな。それまでは、山が崩れたり、川も濁るし。それがようやく治まってきた。今は、国有林でも一気に伐ってしまうこともなく、間伐しているだけで、昔みたいに山が荒れることがなくなってきた。それが、きれいな水を生み出してくれとる。
 溶岩の下をくぐって出てくる水もあるんや。水温が10度以下のところがたくさんあって、「水割りにいい」といって汲んでいかれる方もおるね。
 「百間滝」には、年中、水温が5度に保たれていて、カルシウム分を含んでいて川底が真っ白になっているところもあります。

(5)地域ぐるみでやるべきこと

 現在、小坂商工会は「ひめしゃがの湯」という温泉・施設を経営をしており、「滝めぐり」に来た人に「ひめしゃがの湯」に行ってもらったり、その逆もあったり、「滝めぐり」と結びつけて相乗効果のつながりも作りつつあるもんで。家族で楽しめる「ふれあいの森」というアウトドアの施設でも、そこに泊まった翌日に「滝めぐり」に来てもらうとか。
 他の温泉旅館でも、「滝めぐり」に出かけるお客さんには朝食を早く出してもらうとか、本当はそういう対応がお願いできるといいんやけど…。

 われわれの最終目的は、「自然を活用した地域の活性化、町づくり」というところにある。いっぺんにはできんけれども、徐々にはそういうふうになりつつあるかなと感じとる。
 まだまだ、やれることも、やるべきことも、たくさんあるわな。

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