自然の達人から聞く、小坂の魅力。
滝の素晴らしさにハッとするだけじゃなく道中の草花も楽しんでほしいなぁ。 吉川奈々江さん
厳しい自然にも、やさしい自然にも、それぞれにしかない価値がある。

 飛騨小坂200滝のガイドをさせてもらってますが、自分の得意分野は植物。
 まぁ、滝を見に来られるお客さんなんで、それほど植物に興味があるわけでもないだろうなぁとは思うんですけど。道中、ちょっと緊張が途切れるコースもありますよね。せっかく来てもらったんだし、まぁそういうところで植物の話をすれば間が持つし、それほど興味がない方でもおもしろいような話を、なるべく選んでしてるつもりなんですけど。でも、歩いていれば(植物は)必ずそこにあるんで、何かしら話をしながら歩くことになるんですけどね。
 滝を見に行くツアーなんだけど、一箇所か二箇所の滝をハッと見て終わりではなく、道中を楽しむには植物はいいかなって、私は思ってます。

 植物について細かいことを覚え始めたのは学生時代から。青年海外協力隊で、タンザニアの首都を乾燥地に移転して、その周りにグリーンベルトを造成するプロジェクトで3年間、現地に派遣されてたこともあります。そのプロジェクトで、たまたま一緒のグループだった人と結婚して、プロジェクト終了後、そのダンナが小坂町森林組合に仕事を見つけて、それで私も一緒に小坂に来たわけ。もう15年になりますね。
 私が育ったところはもうちょっと暖かいところで、植生態が違うんですよ。冬になっても葉っぱの落ちない木があるような、けっこう暑苦しいような森なんだけど、小坂の森はいかにも涼しげな森で、水はきれいだし、流れは美しいし、色も違うし、吹いてくる風も違うし。いつも「きれいやなぁ、爽やかやなぁ」って思う。

 下呂の自然には、場所によっていろんな楽しみ方があって、例えば四美って、滝があるわけでもないし、割と退屈といえば退屈なコースで。でもその分、杖をついてたり、リハビリ中の人でも、誰にでも行けることに価値があるんだなぁって思って。その点、巌立の方はバリアフリーとはほど遠い世界だけど、そっちにはまたそっちの価値がある。
 それで現地では、ただ歩いてるだけだったら見過ごしてしまうようなことも、やっぱりガイドさんがおると、全然おもしろく見えてくることもあるんじゃないかな。お客さんに「ぜったい忘れないよ」なんて言ってもらえたことも。そういうとき、ガイドをやってきて良かったって、本当に思う。

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